2月11日は、いわゆる『建国記念の日』、つまり日本が建国された日です。
「建国記念の日」を迎えるに当たっての首相メッセージ全文
初代天皇とされる神武天皇が御即位された日、紀元前660年の、旧暦では1月1日でした。
西暦をつかう前は、この建国の日を元日とする『皇紀』という暦をつかっていました。
西暦2022年、令和4年は、皇紀2682年にあたり、日本は建国されてからなんと2682年も経っているのです。
2番目に古い国がデンマークの1000年ほどですから、どれだけ日本が永くつづいてきたか、それだけで誇らしくなります。
さて、アメリカが建国にあたって『独立宣言』をしたように、日本にも建国の宣言があるのをご存知でしょうか?
■日本の建国宣言とは
建国された頃の日本人が共有した価値観や志といったもの、それが『建国の詔』です。
その中の一節「八紘(やひろ)を掩(おほひ)宇(いえ)と為(な)さむ」
参政党アドバイザー 小名木善行先生の解説によれば、四方八方にひろく屋根がおおうように、みんながひとつの屋根の下に暮らすような、家族のような国を良しとしたということです。
では、このすばらしい価値観は今の日本にのこされているでしょうか?
じつは最上位の法律ともいえる『憲法』には、われわれ日本人の価値観はまったく反映されていないのです。
■建国の想いは今の日本にのこっている?
わたしが小学生3年生の時、先生がこう説明しました。
「日本は戦争で悪いことをしました。だから、原爆を2つも落とされてしまったのです。これは日本人が悪いのです。日本人は心の底から反省したので、二度と戦争をしないために、日本人が自ら平和憲法を制定しました。」
当然、小学生のわたしは先生がウソをつくなんて思いませんので、これを固く信じました。
たしかに建前上、憲法は日本国民が書いたことになっています。
先の『大日本帝国憲法』を改正するという形をとって、『日本国憲法』はできています。
けれども現実には、当時敵国だったアメリカによって作られたのです。
第二次世界大戦敗戦後、日本を占領したGHQのマッカーサーたちがたった1週間で作りあげた草案をベースに、日本語訳してできたものなのです。
「もしもこれを呑まなかったら酷い目にあうぞ」と脅迫されていたのです。
アメリカの公文書は65年で開示されることになっているので、すでにこのことは開示されていて、日本の国会図書館のホームページから原文でみることができます。
「日本国憲法はアメリカが作った」ことは米国では常識なのです。
■大切なことを外国に決められたままに…
この『日本国憲法』は、長年、政争の具になってきました。
護憲派だとか加憲派だとか改憲派だとか。
しかし、そもそもがおかしな話だと思いませんか?
例えば、レストランで食べたくもない定食が来たとします。食べたくないわけです。
で、おひたしがそこに添えてある。
「おひたし食べますか?」
「味付けを変えてもらいますか?」
「違うものをもってきてもらいますか?」
いやいやいや、おひたしがどうとかじゃなくて、最初から食べたい料理を注文しましょうよ。
もっと言えば、好きなものを「自分たちで作りましょうよ」という事です。
当時「欲しくもないものをもらった」のは仕方なかったと思います。
そうしなければこの日本を守れなかったし、もっと酷い目にあってたのかもしれないですから。
だから、当時の総理大臣が悪いとか天皇が悪いとかではありません。
ただ、反省に基づいて我々が自分達の力で憲法を作る、それが当たり前ではないでしょうか。
■日本人がもっていた素晴らしい解決手段
では、どうやって作っていくのか?
そのために不可欠なのが『アウフヘーベン』(止揚)という概念だと考えています。
賛成とか反対とかいうよりも、お互いに知らないことを学習する、そうすると新しい価値観が生まれる。
その新しい価値観を共有し、賛成の立場も反対の立場も成長し、同意する。
例えば、会社経営では、A銀行から融資をうけるのが賛成か反対かと採決するだけでは会社が倒産してしまいます。
A銀行のメリットとデメリット、B銀行のメリットとデメリット、それらを互いに主張して、その根拠がどの程度あるのかを議論します。
すると、自分の知らないことや考えてもみなかったことが判明するのです。
聖徳太子が説いた十七条憲法の「一に曰く、和を以て貴しとなす…」も同じです。
みんな意見が違う。
上に立つ人ほど下に降りてきて、下にいる人は上の人のことを尊敬して、暴力を振るったりしないで、みんなで徹底的に議論をしよう。
そして最後にこれと決まったらみんなでそれでやろうと。
アメリカの大学なんかでも、議論して議論して議論して議論して、本当に殴り合いの喧嘩になるんじゃないかというくらい議論します。
でも議論が終わったら、握手してハグして、「良い議論だったよ」って言って、ニコニコしてランチを食べたりするんです。
おそらく聖徳太子の頃から日本人はみんなやってきたはずなんです。
じつは、十七条憲法はまだ失効していませんし、この態度なくして憲法問題は語れません。
■建国の想いを胸に『参政党』がしていくこと
建国の頃、日本人が共有していた「家族のような国を良しとする」価値観が、残念ながら『日本国憲法』にはまったく反映されていません。
だから、われわれが日本人として一番大事な憲法を自分たちで制定するということが、参政党の設立された理念の一つの大きな目的なのです。
いちいち個別の問題で、「あっちが反対」とか「こっちは賛成」とかやっていると、今までのように政争に巻き込まれてしまいます。
聖徳太子の『十七条憲法』の精神にもどり、賛成とか反対とかいうことよりも、徹底的に議論してお互いに知らないことを学習し、そして生まれた新しい価値観を共有して、立場を超えて同意していく、そんな態度を貫いていきたいと思います。