こんにちは、『よしりん』こと 吉野 敏明(参政党 共同代表)です。
ロシアによるウクライナ侵攻が2月24日にはじまってから、世界中でこのニュースが最大の関心事になっています。
あなたはどのように見ているでしょうか?
ロシアが一方的に戦争をしかけ、暴力をふるっている!
だから厳しい制裁を課して、ロシアをなんとか止めなければ!!
ウクライナはかわいそうだから、支援や難民受け入れをしなければ!!!
テレビも新聞も「ロシアが悪い!」という意見ばかり。
本当にそうでしょうか?
もちろん戦争するのはよくない。人を殺すのは絶対にいけないことです。
でも、多くの人はこれまで、ウクライナという国をほとんど何も知らなかったのではないでしょうか?
オリンピックを観ていて、『ウクライナ』とアナウンサーが言った時に「あ、ウクライナの選手だ」と意識した人ですら稀なはず。
ましてやロシアやNATOとの関係性を知っている人はどれだけいるでしょう?
では何故、あなたは今「ロシアが悪い!」と思っているのですか?
わたしは「ロシアは悪くない」と言いたいのではありません。
「問題を定義し、経緯・歴史を学んでからでなければ、正しく議論できないのではないですか?」と言いたいだけなのです。
■日本人に理解できない『世界』
ウクライナやロシアはどういう国なのでしょう?
国というものは、日本のような島国、半島国家、大陸国家に分けることができます。
世界に島国は日本、イギリス、ニュージーランドの3つしかありません。
ウクライナとロシアも含む他の国すべてが半島国家・大陸国家です。
陸続きの国境がいくつかあって、その境界線で戦いが繰り返される歴史をもっています。
国境線ですらコロコロ変わっているのです。
われわれ日本人は、「日本人」といったら日本人がいる、「ロシア人」といったらロシア人がいる、「ウクライナ人」といったらウクライナ人がいると思っていますが、世界はそうできてはいないのです。
ウクライナには5つ6つの民族が集まっていました。
ロシア革命を機に、それぞれが政府を立て激しい内戦状態に入りましたが、第一次世界大戦中、ドイツの力をつかってウクライナという国ができました。
ところが、ドイツが敗戦するとまた内戦状態になり、やっと鎮静化したところをソビエト連邦が併合してしまった。
つまり、民族がたくさんあって、かつてドイツが肩入れした民族、ロシアが肩入れしてロシアの方に入っていたい民族、そして自分たちで独立したい民族、こうしたグループがせめぎ合いをしているという状況なのです。
ウクライナには、ウクライナ語しかしゃべれない人たちと、ロシア語しかしゃべれない人たちがいるほどです。
一口に『ウクライナ』と言っても決して一枚岩ではないのです。
■どっちが『正義』? どっちが『悪者』?
ウクライナという国は、ヨーロッパ最大の穀倉地帯で、食べ物が豊富につくれる場所です。
そしてクリミア半島で黒海に面していて、海に出ることができる。
だから、旧ロシアはウクライナを手に入れたかったわけで、特にクリミア半島への影響力は維持しつづけてきました。これは今も同じです。
ソビエト連邦としてロシアにのみ込まれたウクライナは、独立しようとしましたがそれを阻止しようと、スターリンによって計画的に数百万人が餓死させられるという惨事がありました。『ホロドモール』といいます。
ソビエト連邦が1991年に崩壊すると、混乱しているロシアを横目に、西欧同盟であるNATOが東へと拡大し、ウクライナにまで触手を伸ばしました。
そこから親ヨーロッパ派と親ロシア派という戦いの様相になっていきます。
2004年ウクライナ大統領選、親ロシア派が勝利しましたが、不正選挙だといって大規模デモがおきました。
再選挙になった結果、親ヨーロッパ派の大統領が誕生しましたが、後にここにアメリカの資金援助があったと指摘されたのです。
その後、親ロシア派の大統領に変わりましたが、2014年『マイダン革命』で、暴力によって親ヨーロッパ派が大統領の地位を手にするという事態になってしまったのです。
ロシアにとっては、このままでは要所であるクリミア半島がつかえなくなってしまいます。
それどころか、アメリカ軍基地がすぐそこにできかねない窮地に追い込まれたのです。
つまり、喉元にナイフを突きつけられたようなものなのです。
ウクライナという国では、このような闘争、それも欧米も交えたグチャグチャな歴史がつづいてきたのです。
■歴史を学べばみえてくる
国境、人種、宗教の問題によって、世界では戦いが繰り返されています。
そこでは虐殺だとか奴隷だとかがあり、半島国家・大陸国家にはみんな似たような歴史があるのです。
同じ国の中に、違う民族がいる、話す言葉すら違う、そしてお互いに複雑な歴史を背負っている。
でも平和に暮らしてきた島国の日本人には、これが理解できないのです。
「ロシアは悪者」「ウクライナは犠牲者」「NATOが正義」、歴史を知ったあなたは、このような目で見られなくなってきたのではないでしょうか?
問題を議論するときには歴史や経緯を学ばなくてはならないのです。
われわれ参政党は、テレビや新聞では報じられなくなってしまったこうした知識を学ぶ場でもあります。
真実を知らなければ、政治に参加することはできません。
では何故、テレビや新聞でこのような説明をしてくれないのでしょうか?
ここに今の日本の根深い問題があるのです。
そして、参政党が必要な理由があるのです。
長くなりましたので、また次の機会にお伝えしたいと思います。
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